防衛産業 2022 11 6
書名 危機迫る日本の防衛産業
著者 桜林 美佐 潮書房光人新社
「防衛産業は第四の自衛隊」
国防は、陸海空の自衛隊のほかに、
防衛産業がなければ成り立ちません。
その防衛産業が裾野から枯れてきているかもしれません。
兵器は高度なものになればなるほど、
整備と部品が重要になってきます。
日本には防衛産業の専業メーカーはありません。
三菱重工業などの大手メーカーは、
全体の売上高に対して、
兵器の売上高が数パーセントにすぎないと聞いたことがあります。
つまり兵器の製造をやめても会社としては困らない。
日本の防衛省は、大手メーカーの好意に依存していると言えるかもしれません。
一方、下請けの部品メーカーは中小企業が多く、
兵器部品の専業メーカーが多いと聞きます。
日本の国防は、やがて崩壊するでしょう。
中小の部品メーカーが倒産。
大手メーカーが兵器から撤退。
しかし、政府には、
防衛産業は第四の自衛隊という自覚がないと思います。
数十年後には、日本は、
軍事的に弱小国になるでしょう。
兵器に関しては競争入札をやめるべきです。
研究開発に膨大な時間と費用がかかりますが、
入札で落札できなかった。
そうであれば兵器の研究開発はやらない。
兵器の製造から撤退する。
これが企業の論理だと思います。
株式会社である以上、
株主に納得できる説明が必要です。
今は、外国人株主が多くなっています。